間違って同伴プレーヤーのクラブでストローク~誤クラブした後の処置をご存知ですか?

同じ種類のゴルフクラブ 規則4
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私がキャディ業務をしていた数十年前の話です。今でもですが、その当時も大人気のクラブと言えばそうです!「ゼクシオ」。

本日のお客さま4名が、ご婦人となれば全員がこの「ゼクシオ」アイアンをキャディバッグに装備していることは珍しくありませんでした。

そうなると困ることは、グリーン周りで「AWとSW持ってきて」「私はPWとAWちょうだい」「私はAWだけでいいです」

とクラブを持っていくのですが、誰のどのゼクシオのAWか分からなくなってしまうことです。

もちろんご婦人たちは各々目印となるシールなどを貼ってたりはしているのですが、私が間違えて渡してしまっても、気づかずそのままアプローチ。

打ったあとに「あらヤダぁキャディさん間違えているわよ」とご指摘。私も平謝りすると「でもいいのよ~いつも使っているのと同じだから」みたいな感じで大事に至らず…。

でもこれってルール的にどうなの?誤球はしばしばありますが、誤クラブの場合はどうなるのでしょう。

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ANSWER

4.1b(2) クラブの共有の禁止。

プレーヤーのクラブはスタートした時点で持っていたもの、または(1)で認められて追加されたものに制限される。

• コース上でプレーしている他の誰かが使用しているクラブでストロークを行ってはならない(その他のプレーヤーが違う組や競技でプレーしている場合であったとしても)。

• プレーヤーが別のプレーヤーのクラブでストロークを行ったことによって規則に違反したことに気づいた場合、プレーヤーは、規則4.1c(1)の手続きにより他のストロークを行う前にそのクラブをプレーから除外しなければならない。

ストロークプレーの罰―2罰打(最大4罰打):プレーヤーは違反が起きた各ホールに対し一般の罰(2罰打)を受けるが1ラウンドでは最大4罰打となる(違反が起きた最初の2ホールにそれぞれ2罰打を追加する)。

4.1c クラブをプレーから除外するための手続き

(1)ラウンド中。プレーヤーがラウンド中に規則4.1bに違反していることに気づいた場合、プレーヤーはプレーから除外する各クラブを明確に示す行動を次のストロークを行う前にとらなければならない。これは次のいずれかによって行うことができる。

• 除外することをマッチプレーでは相手、ストロークプレーではマーカーかその組の別のプレーヤーに告げる。

• 他の何らかの明確な行動をとる(例えば、そのクラブをバッグに逆さまに入れる、ゴルフカートの床に置く、別の人にクラブを渡す)。

プレーヤーはプレーから除外したクラブを使ってラウンドの残りでストロークを行ってはならない。プレーから除外するクラブが別のプレーヤーのクラブである場合、その別のプレーヤーはそのクラブの使用を続けることができる。

規則4.1c(1)の違反の罰:失格

ふむふむ。簡単に解説するとルール違反なので、2ペナってことは納得できます。しかし‼どうやら「あぁら~ごめんなさい」ってだけでは済まないみたいです。

この行動が、たとえ過失(キャディが間違えてた)であったとしても、他のプレーヤーのクラブでストロークしてしまうと、そのクラブは規則で「認められていない追加クラブ」となってしまうとのこと。

なのでその「認められていない追加クラブ」を二度と使用しませんという『不使用宣言』をしなければなりませぬと。なるほど。

しかも「他のストロークを行う前にそのクラブをプレーから除外しなければならない」とあるので、この宣言をなしで次ホールのティーショットを打った時点でアウト‼

更にそのホールも2ペナ(計2ホール分の最大4ペナ)になってしまうんですって。(規則4.1c₍1₎)

逆に誤クラブされたプレーヤーは、特別な手続きなしでそのクラブを使用できると明記されています。

それと、こんな人はいないと思いますが『不使用宣言』した他人のクラブを再び誤クラブしてしまったら…。そうです。この場合は失格です。

ゼクシオだらけの競技会~キャディさんは渡し間違えにご注意ですね。