とある谷越え打ち下ろしのPar3での出来事です。グリーンの左側は”ここには打つな”と抑止力的に配列された白杭の数々。
距離は160ydで右からのアゲインスト。ピンは左奥で、右手前は大きなバンカーが口を大きく開けてボールを来るのを待っている。
当たりが悪いと谷を越えないし、右バンカーはイヤだし、力まされる要素が揃っています。
しかも打ち下ろしで向かい風ということは、低いボールを打ちたくなるので、抑えたスイングに失敗すると左へのミスにもなりがち。
なのでここは細工をせずに風がピンに運んでくれるのを期待してセンター狙い。そしてワンクラブ上げて普通にスイング。
よしっ!上手くいった。ピン右手前3mにナイスオン‼とホッと一息。
続いて同伴プレーヤーのプレー番。彼は前のホールでダボっていたので湯気立っているのが傍からも分かる。
“打つ前からあんなに力んで大丈夫かなぁ~?”そんなことを思いながら彼を見ていると、いつもよりルーティンがやや長い。
そして私の予想は的中。その放たれたボールの軌跡は左のOBへと確実に消えて行きました。
と、ここで暫定球を打つのですが、そのときに彼は「一応、打っておきます」と言ってからストロークしたんだけど…
コレって認められる?「暫定球」って文言が入ってないんですけど…いいのかな?
ANSWER
結論から言うと、これは認められます。
オフィシャルガイドには『プレーヤーが暫定球をプレーする場合、その宣言で「暫定」という言葉を使うことが最善である』とあります。
続いて『しかしながら、暫定球をプレーしようとしているプレーヤーの意図を明確にするその他の供述も受け入れられる』とのこと。
初心者ゴルファー時代は「暫定球」のルール概念や言葉自体を知らないので、規則にこの様な寛容性があるのでしょう。
そして暫定球をプレーすることを明確に示すその他の供述の例として「念のために別の球を打ちます」と明記。ふむふむ。
また、認められない例としては「別の球を打ちます」「もう一回打ちます」となっている。なるほど。
ということは認められるか否かは”念のため”というのがキーワードなのですね。
この意味のワードを入れておけば『暫定球』として認められると考えてOKです。
というわけで”念のため”の同意語・類義語を調べると、「万が一に備えて」「大事をとって」「一応」「取りあえず」が該当。
更にこの条文を英文で見るとI’m going to play another (just in case=念のため).とあり、これをグーグル翻訳にかけると”私は別の球をプレーします”となる。
即ち”念のため”と”プレーする”の意味を含んだ言葉とのコンビはOKとなるので「一応、打っておきます」は認められるわけです。
実践の場でトラブった場合、競技委員の中には、ここまで熟知している人がいるとは限りません。その時はこの手順を参考にして(自己責任で)論破してみてくださいw
それとその他に認められるのは「暫定球」を意味する外国語もOK。英語なら「Provisional ball(プロビジョナル)」タイ語なら「บอลชั่วคราว(ボンチャウクラウ)」(?)
コレを純日本人が言うとなると…カラオケで洋楽を歌い出すくらいこっ恥ずかしい。
そしてルールブックの条文「規則18.3bを適用します」も認められるとのことですが…
未だかつてコレを言うヤツには出くわしたことないです。誰か試してくださいwww
18.3b/1 – 暫定球のプレーであることを「明確に示す」供述(オフィシャルガイド)
プレーヤーが暫定球をプレーする場合、その宣言で「暫定」という言葉を使うことが最善である。しかしながら、暫定球をプレーしようとしているプレーヤーの意図を明確にするその他の供述も受け入れられる。
プレーヤーが暫定球をプレーすることを明確に示す宣言の例は次を含む。
• 「規則18.3に基づいて球をプレーします」
• 「念のために別の球をプレーします」
プレーヤーが暫定球をプレーすることを明確に示しておらず、そのプレーヤーがストロークと距離に基づいて球をインプレーにすることを意味する例は次を含む。
• 「もう一回打ちます」
• 「別の球を打ちます」